大学在学中からアルバイトをしていたコンビニで店長業務を5年間経験し、その後、イベント会社に転職。千葉県内で行われるコンサート、漫画フェスなどの各種イベントや、プロ野球、マラソンといったスポーツ大会を運営するスタッフとして働いていました。ある日、母から「私がよく買い物にいく『やます』が求人しているから応募してみたら?」と勧められて、背中を押されるままに応募。話を聞いてみると仕事内容がおもしろそうだったのと、これまでの仕事で培ってきたコミュニケーション能力を生かせると思い、転職を決意しました。
入社後は「草刈房の駅」からスタート。落花生を始めとする千葉県内の「おいしいもの」を販売する仕事に就きました。コンビニの仕事で磨いた売場づくりのノウハウやお客さまの不満を取り除く接客の仕方、イベントの仕事で学んださまざまな年齢の方とのコミュニケーションの取り方を販売業務に生かしつつ、8カ月間勤務。その後『新生房の駅』で1年間務めたあと、3店舗目となる『栗山 房の駅』に異動、駅長をサポートするサブの立場で販売戦略の立て方や人材育成についてのスキルを磨きました。2021年1月からは戦略本部で広告担当をしています。
昔から先天性の脊柱管狭窄症という脊椎の持病があって、重いものを持ったりすると足や腰に神経痛が出てしまっていました。コンテナを持ってきて野菜を並べたり、段ボールを上げ下げしたりする作業がつらく、みんなに迷惑をかけてしまっていることを心苦しくて…。そんなある日、腰に大きな痛みが出て、とうとう仕事ができなくなってしまいました。ちょうどコロナの時期でシフト的に休みが取りやすかったので、1ヵ月半のお休みをいただいたのですが、「もう『房の駅』では仕事はできないな」と落ち込むばかり。本社の役員の方に「会社に残れる仕事はありませんか」と相談したものの、内心では「たぶん難しいだろうな。仕事がなければ退職するしかない」と覚悟を決めていました。しかし社長に「僕が風戸くんを預かる」と言っていただいて、残れることに。「もう掃除でも雑用でも何でもするぞ」と思っていたら、「これから君を広告担当者の後継者として育てていくから」と言われ、びっくりしました。本当に涙がでるくらいうれしかったし、こんなに温かい会社に就職できて本当によかったと、改めて思いました。
当社では新商品がでたときや売り込みたい商品があるときに、「広報」活動と「広告」活動を行います。「広報」はメディアに自社に関する情報を提供して媒体に取り上げてもらう活動のこと。「広告」はマス媒体に広告を掲載たり自社媒体で情報を発信したりして、集客や購買につなげていく活動です。これまではその両方を上司が一人で担当していたのですが、これからは後継者を育てるということで、私は「広告」の方を担当することに。上司から教わりながら仕事を覚え、だんだん任せていただけるようになりました。具体的には、当社のホームページやSNS(facebook・Twitter・Instagram)を使った情報発信、千葉県内のテレビや雑誌、新聞への広告計画の立案と掲載、社内新聞を通して「この商品の特徴はこうです。こんなフレーズで販売してください」など社内へのアプローチが、主な仕事です。ホームページは自分で随時更新しますし、Instagramでは月に9本のライブ配信を実施。社長に新商品や、飲食の店舗の新メニューを紹介していただくので、裏方としてその段取りを行っています。平行して観光雑誌などへの出稿や社内新聞を作成するなど、多忙な毎日を送っています。
誰でもそうだと思いますが、小さいことでも大きなことでも、自分が誰かの役に立っていると感じられるときにやりがいを感じますね。例えば「この商品の写真を撮っておいて」と言われて、自分の仕事のスケジュールが詰まっている中でもなんとか調整して写真を撮って渡す。すると「早いね。助かるよ。ありがとう」と言ってもらえる。それだけでうれしいですね。また広告担当としてのやりがいは、Instagramで、お客さまから「このお菓子を買ったよ。おいしかった」とか、「今度、房の駅にこの商品を買いに行きます」といったダイレクトメッセージをいただけること。中には沖縄の方から「台風大丈夫でしたか」といった温かい声をいただくこともあり、全国のお客さまとつながっていることが私のモチベーションの源泉になっています。
「千葉にはこんなに素晴らしいものがあったんだ」と、千葉の食の魅力を再発見できたこと。それを全国に、世界に向けて発信できることです。千葉で生まれ育った私が子どものころから当たり前のように食べてきたもの。その特徴を改めて広告の立場で表現しようとすると、「これ、やっぱりすごい」ということに気づきます。また、当社では千葉を世界一の観光地にすることを目指しているので、仕事を通して商品の魅力を発信できる。それによってお客さまの「何気ない日常を特別に」できる。それが「やます」で働くメリットだと思います。
広告担当なので「やます」と「やますの商品」の認知度を上げていくことを目標にしています。千葉県内の人は「やます」のことを全員知っている、日本中の人、世界中の人から、「千葉県のお土産といえば『やます(房の駅)』だよね」と言ってもらえる。そんな状態にすることが私の夢です。その実現のためには、メディアから「『やます』さんの商品を紹介させてください」と言われる会社にならないといけないので、まずはSNSのフォロワー数を増やす、タイムリーに話題性のある情報を発信する、生配信などのイベントの回数を増やすなど、自分にできることをしっかりやっていきたいと思います。
まだ今は「房の駅」を知っている人は少なく、学生に聞いてもほとんどの人に「知りません」と言われます。まずは、「房の駅」に来て、千葉県の食の魅力を知ってほしい。そのうえで、「この魅力を多くの人に伝えるぞ」と思っていただける方に来てもらいたいですね。若い方には本当にたくさんのチャンスがある会社です。一緒に成長していきましょう。